こんにちはー。管理人のピヨ猫でーす。
あと、上の子は我が家のマスコットのイムちゃんです。これからたまに出演してもらうので、当ブログともども宜しくお願いします。
1.テクニカル分析とファンダメンタルズ分析
テクニカル分析とは?
テクニカル分析は移動平均線、株価・為替チャートなど、データの「型」(=パターン)を基礎に、相場の先行きを予測する手法です。
「株価は株価に聞け」という相場格言にもあるように、投資家心理が株価形成に反映され、こうして決定された市場価格は全ての情報を織込んでいるという考え方に基づいています。
テクニカルなものは、オーソドックスな見方だけでは判断がつきかねる場合が多く、見る人によって、受け取り方が異なるものといえます。また、株価・為替の変動の原因が、株価・為替形成に構造的な影響をもたらすファンダメンタルズの変化であるのかを指標より見極める必要があります。
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/te/tec_analysis.html
ファンダメンタルズ分析とは?
ファンダメンタルズ分析は経済活動等の状況を示す基礎的な要因をもとに為替や株価を分析する手法です。
例えば、一国経済を分析する際の基礎的条件は、経済成長率、物価上昇率、失業率、財政収支の赤字(黒字)率、経常収支の赤字・黒字額などの指標を用います。
株式においては、株式の本質的価値(ファンダメンタル・バリュー)を決定する企業の財務状況や業績状況のデータをもとに分析し、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)などが代表的な指標として使われます。 ファンダメンタルズは、突発的な出来事を除くと一朝一夕に変化するものではなく、投資家にはなかなか伝わりにくいものです。相場動向を予測するには、日々変動する株価や為替の値動きの傾向をもとに売買のタイミングを捉えるテクニカル分析をファンダメンタルズ分析と並行して使われます。
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/hu/fundame_a.html
なぜAIによるFX予想にファンダメンタルズ分析を用いるか?
結論から申してテクニカル分析に行き詰ったからです。(為替データのみを用いた)テクニカル分析では、AIを使ったとしても予想が難しかったためです。
テクニカル分析もまだまだ工夫の余地はあると思いますが、いったん別の視点としてファンダメンタルズ分析を試してみようと考えた次第です。
2.経済指標データの取得
経済指標データの取得元
YJFX! より取得しました。
https://www.yjfx.jp/gaikaex/mark/calendar/
YJFX! は毎日、各国の経済指標を公表しているので、ここから集めるのが効率が良かったです。
なお、経済指標はFRBや日銀や総務省などの公的機関が随時公開しています。
経済指標データの取得結果
10年分の各国の経済指標500強を取得しました。
取得した経済指標
※ 機械的に抽出したので少し重複あるかもしれません。精査しきれていませんm(__)m
量が多いので別記事にしました。
https://piyonekochannel.com/entry/2020/02/15/200607
取得方法
GITに格納したので良ければ使って下さい。
https://github.com/shibayu2002/FX_ai
人に見せる様に作ったものですはないので使い易いものでは無いですが・・・
【対象ソース】
- run_load_index.sh
- main_load_Index.php
- IndexLoader.php
- FXIndexDao.php
別途、使い易いツールを作って公開したいなと思いますm(__)m
3.AIによるファンダメンタル分析方法
データセット
入力データ
日別の経済指標データを10年分
出力データ
入力データの基準日のドル円為替レートの終値
訓練データとテストデータ
なるべく多く試行出来るように、訓練データとテストデータを入れ替えて5回学習してみました。
No | 訓練データ | テストデータ |
---|---|---|
1 | 2009年 2012年~ |
2010年~2011年 |
2 | 2009年~2011年 2014年~ |
2012年~2013年 |
3 | 2009年~2013年 2016年~ |
2014年~2015年 |
4 | 2009年~2015年 2018年~ |
2016年~2017年 |
5 | 2008年~2017年 | 2018年~2019年 |
ご参考まで、上記の様なテストの仕方を専門的にはクロスバリデーション法というそうです。
https://newtechnologylifestyle.net/%E6%A9%9F%E6%A2%B0%E5%AD%A6%E7%BF%92%E3%80%81%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%A7%E3%81%AE%E5%AD%A6%E7%BF%92%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%81%A8/
学習モデル
単純な多層パーセプトロンで学習しました。
4.AIによるファンダメンタルズ分析結果
学習曲線
もう少し誤差が減って欲しいところですが、ちゃんと収束しています。
久しぶりに真面な学習曲線を見ました。テクニカル分析をしていた時は何をどうしても、明らかにダメそうな学習曲線だったので・・・、ちょっと嬉しい。
学習結果
?
あれ?だいぶ合っている様に見える・・・。
- 金額は数円レベルでずれているから、このままでは使えないけど
- トレンドが合っている。
- というかむしろ、トレンドを先読みしている様に見える
AIによるファンダメンタルズ分析の考察
経済指標の変化から予想したAI為替レート予想と実際の為替レートがある程度連動しているので、経済指標が為替レートに影響を及ぼしているのは間違いなさそうです。
テクニカル分析の記事で市場はランダムウォークと述べましたが、実際には経済指標を色濃く反映している様に見えます。
また、上述した野村証券のファンダメンタルズ分析の解説にも「ファンダメンタルズは投資家にはなかなか伝わりにくいものです。」とある様に、経済指標の変動は投資家には中々伝わらず、少し遅れて実際の為替レートに反映されている様に見えます。
従って経済指標を使い為替レートの変動を予想すれば、投資家に情報が広まるより先に、投資家に情報が広まった後の為替レートを予見することは可能かもしれません。
それでは、少しでもこの記事がお役にたったら嬉しいです。